尿酸は細胞の中に含まれる遺伝子の原料である核酸が壊れていくときに出来るプリン体という物質がもとになっています。
人間の血液中の尿酸は多くが食べ物に由来すると考えられています。魚の卵(いくら、たらこ、かずのこ)やレバーなどは細胞が非常に多いので尿酸を上昇させやすい食べ物と言えるでしょう。また、お酒(アルコール)は肝臓でのプリン体の生成を促進し、さらに尿酸の排泄を妨げます。
血液中の尿酸が過剰になると関節に沈着して足の親指や足首、アキレス腱の付け根などがものすごく腫れて痛みます。これが痛風なのです。
  高尿酸血症の人が必ず痛風になるかと言えばそうではなく、約1割強の人にしか激痛発作は起こりません。しかし、こうした「痛風予備軍」の人は自覚症状に乏しいうちに尿酸が腎臓に蓄積して腎臓のはたらきが弱まったり、動脈硬化が促進して心臓発作や脳卒中の危険が増しています。高尿酸血症と言われたら、食事療法や無理のないマイペースの運動療法を行い、必要であれば薬物療法で血中の尿酸を下げる必要があります。
また、尿酸は白血病や火傷、お酒の飲みすぎ、腎障害、肥満、過激な運動のしすぎでも上昇することがあります。検診などで高尿酸血症と言われたら、こうした他の病気についても一通 り調べる必要があるでしょう。